コウヨウザンとは?

コウヨウザン庄原市のコウヨウザン:60年生,樹高約35m

中国,台湾原産のヒノキ科の針葉樹で,
日本には江戸時代以前から各地に移入されています。

広島県内には,公園,神社の境内地,学校等に40箇所あることが判明しており,
庄原市に国内最大の林分(0.8ha,60年生)が存在しています。

コウヨウザンの特徴

  • 成長が早い。(植林後30年で樹高20m程度に成長する。)
  • 材の強度が高い。(ヤング率がヒノキと同程度となる。)
  • 萌芽更新(切り株から株立ちして成長)する。(伐採後の再造林の省力化が期待される。)

コウヨウザンは,成長が早いことから年輪が粗く,今まで建築用材として活用されてきませんでしたが,近年,早成樹の中で材質強度が高いことが判明し,建築用材としての活用とともに,短伐期と萌芽更新により,林業の収支構造を大きく転換する可能性のある樹種として注目されています。

コウヨウザンに関する広島県の取組

広島県林業技術センターが,森林総合研究所林木育種センター,鹿児島大学,中国木材㈱との共同研究により,国内に分布するコウヨウザンの材質試験等による優良系統の選定,品種改良指針策定事業を平成27年度より開始しました。

広島県樹苗農業協同組合の組合員が,国内唯一の海外からの種子の輸入ルートを平成27年度に確保しました。

広島県が造林補助金の対象樹種として平成28年度に認定しました。